愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

自由にピアノレッスンを楽しんだ生徒vol.2 ホダ


Twilight - Bella's Lullaby - River Flows In You ...

ホダはイラン人の女の子。11歳くらいの頃に私のもとへピアノをしたい。とお母さんと一緒にやってきました。

突然イラン国籍の女の子のレッスン、文化の違いからタブーなことを無意識でしてしまわないようムスリムの人々の様子を少しレッスン前に調べてからの英語でのピアノレッスン開始でした。

彼女は私のピアノ演奏を以前から聴いていたようで、初日のレッスンではおけいこが終わるまでは恥ずかしそうに口数少なかったのですが、レッスン終わりと聞いたとたん「弾いて!ピアノが聴きたい!」と愛らしく笑いながら言ってきました。

お国柄、イラン人女性は家で過ごすことが多いようなのと、11歳にして淑女の香が感じられる御嬢さんだったので私はショパンのワルツを選択。2曲ほど弾いてみると、ホダの目はキラキラと輝いて「素敵!」と言って喜んで家へ帰っていったのが印象的でした。

ホダが私のレッスンを受けていた頃に、私は初の妊娠出産をプラハで経験しました。レッスンに来るたびに大きくなる私のお腹を見てまだ見ぬ赤ちゃんをとても楽しみにしてくれて、私が出産を終えて病院から帰ってくるとすぐに「赤ちゃんへのプレゼント」と言って小さなコートを持って顔を見に来てくれるほどでした。

時には赤ちゃんをピアノの横においてのレッスンをしながら、導入から入ったホダでしたが抜群の記憶力を使ってずいぶん弾けるようになりました。彼女のお父様の駐在の為、チェコでの生活をしていたホダでしたが、プラハでの時間が残り少なくなった頃、彼女はレッスンにプリントした楽譜を持ってきました。

それは映画「トワイライト」の中で流れるとてもきれいなピアノのバラード私はこの映画を観たことがなかったのですが・・・「大好きな曲だからイランに戻ったらみんなにこの曲を弾いて聴かせたいの」とつたない英語で言われたので、さっそく映画も観てレッスン開始。

やっぱりロマンチックな子だったんだなぁ。。と曲を弾きながら思い、もうすぐ終わってしまう彼女との時間を寂しく感じながら楽譜をさらにアレンジしてホダスペシャルバージョンで、美しく仕上げて帰国までにはばっちり暗譜でペダルもつけて弾けるまでになりました。

お引越しの日には、家族総出で挨拶に来て下さり小さなわが子を最後に抱っこしてキスして「またいつかきっと会えるよね」と言って去っていきました。

トワイライトのこの曲は私の中では「ホダのテーマ」この曲を聴けば、彼女を思い出す。

生徒さんにはどんどん弾きたい曲を教えてほしいものです。それを私は一人ひとりのテーマとしてインプットしていくのです。

ホダがいつまでも幸せで喜びに包まれますように。。。

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