愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

育てながら待つ事

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小さいお子様が始められるお稽古事も今は多種多様だと思います。「我が子の才能を開花させたい!」「より充実した日々を送れるように!」と願い保護者の皆様は、お子様にあったお稽古事をお探しになられて、その結果エンジェルトーンのピアノ教室へご連絡くださった事と、大変感謝して日々励んでいます。

教室では個人レッスンのみを行う事で、一人ひとりにピッタリあったレッスンカリキュラムを組んでいます。生徒さんの上達に繋がる内容を毎日、生徒さん達を思いながら「今日はあの子のレッスンに〇〇を試してみよう」などと作戦を立ててレッスンに臨んでいるのですが、お子様それぞれにテンポがあるので簡単に指が動く子もいれば、一歩一歩ゆっくり進んでいく子も出てきます。そんな時に、「いつまでたっても形が見えてこないから向いてないのかも・・・」と見切りをつけてしまうのは残念な事です。

私も未熟ながら、沢山の生徒さんとレッスンを繰り返す中で「ピアノ上達の道は色々な方面から見つけることが出来る!」と感じています。今回ご紹介したいレッスン生さんは全くの初歩から教室に通われているお子様ですが、初めはなかなか鍵盤、楽譜、指の三角形が繋がらず、ゆっくりゆっくり課題をこなしていました。お家での練習もちょっと遠ざかり気味だったようですが、お母様は毎回レッスンへ送り迎えをしてくださったおかげで、私はピアノ課題を進めながら音感トレーニングやソルフェージュを強化して音をよく聴くレッスンを続ける事が出来、今ではテキストを笑顔で読んですぐに鍵盤で試し弾きをするまでの意欲がついてきました。1回か2回弾くとすっかり疲れてしまっていた事が嘘のように、今日のレッスンでは私が「じゃぁ、あと5回弾いてみよう!」と言うと「だめ!7回弾く」と元気にピアノへ向かう姿が見られ、音楽の糸がしっかり生徒さんの中で繋がった。と感じられとても嬉しかったです。

レッスンが終わり、お迎えにいらしたお母様に「よく頑張られて、ワンランクアップされましたね」とお話すると「あ~よかった~♪」とにっこりされて、私の心まで和みました。

「なんで出来ないの!」と怒りたくなる気持ちをぐぐ~っと押さえて、じっくり花が咲くのを待つお母様の姿と、その暖かい光の中で着実に育つお子様の様子を見て、これが良い母の姿なんだなぁ。。。と考えさせられる日となりました。沢山のお母さま方の素敵な姿を見させて頂きながら、良い母目指して頑張りたいと思うリエ先生でした。(前途多難なり・・・)

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トンネルから滑り台への道

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今回のテーマはえっ?と思うネーミングになっていますが、ピアノの話です。それも、とても大事なことです。私のレッスンを受けている生徒さん達は、ピーンと来るかもしれませんが、ピアノを弾く指の形のたとえです。

教室にピアノを習いに来た全ての皆さんに、まずお伝えする事は綺麗な座り方、弾く姿勢、そして指の形です。座り方については以前に書いたと思います。これは、練習の姿を見ればお家の方もすぐに注意してあげられるので比較的早く綺麗な姿勢でピアノに向かう事が出来てくるように感じます。ただ、指の形に関してはなかなか苦戦するところで、トンネルが出来るように指は丸くね。と話してしばらくは上手に気を付けて出来ていますが、少しその注意力が緩まった途端にまた滑り台型へと逆戻りしてしまいます。

指の形なんてどうだって、動けばいいじゃないか・・・・?という風に感じられるかもしれませんが、指の形でピアノから発せられる音まで変わってきてしまいます。ほんの少しの違いのようですが、第1関節が弾いたときにトンネル型から滑り台型へぐにゃりと曲がって爪が見えてしまうような弾き方になっていないか、いつも気を付けましょう。そして、出来ていると思っても油断しないで常に指の形をチェックして弾くようにしてくださいね。

これは、私の娘にも起こっている事なのですが「最近音が悪いなぁ。」と思ったら案の定滑り台型に逆戻りしていました。私は長く弾き続けているので、かえって滑り台型で弾く方が難しいのですが始めて間もない子供たちにはトンネル型で弾く指の形はなかなか安定せず、ついつい指の腹で弾いてしまいます。もし、そうなっていた場合には指先で弾く感覚を自覚するために、一時テキストは中断して正しい指の形で一つの音を何度も弾いて指先で弾く感覚をしっかり指に覚えさせましょう。特に2番、3番の指はよく使う指なのでぐにゃりと曲がっている事に気づかず、どんどん弾いてしまわないようまずはトントントンと10回ずつ各指を意識しながら単音で弾く練習をしてくださいね。それで指が感覚を覚えている間は気を付けてテキスト練習できます。

ピアノの指の形が習慣として身に付くまでにはしばらくの時間が必要ですから、お家でのお稽古の際には時々指の形を保護者の皆様もチラッと見てチェックしてあげてください。単音を弾く練習ならば、お子様と一緒に「トンネルの指で弾く練習♪」として遊びながらトレーニングも出来そうですね。

ショパンの美しい速いパッセージを弾く日を目指して、きれいなトンネル指を作っておきましょう♪

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思い出の曲を一緒に

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先日、一人の生徒さんのお母様からお電話で「うちの子供、リエ先生の事は大好きでレッスンにも通っているのですが、家では全然弾かないし他に習い事が多くて無理をさせているような気がして・・・」とお聞かせいただき、「家でのやる気も感じられないからピアノレッスンをおしまいにしようと思う。」とお話くださいました。

お母様のお話の中で「私も小さい頃ピアノ6年通ったけれど弾ける曲は1曲もなくて、あの時間は何だったんだろうって思うんです」という事を聞き、なんとも言えない残念な気持ちになってしまったのですが、この生徒さんと過ごす最後の1か月4回のレッスンを私は「楽しかったピアノレッスン」として生徒さんの心に残って欲しいと思い、先日のレッスンの際「レッスンは今日を含めて4回しかないけれど、この4回でピアノレッスン最後の思い出の曲を練習しよう!」と提案して生徒さんが弾きたい。と選んだ1曲を一緒に連弾で仕上げられるように練習を始めました。

ピアノという習い事は、数年続けたくらいでは自由に曲を弾けるようにならない為、レッスンを始めると、ある程度長い期間続けるお稽古事だと思います。ただ、やはりお子様それぞれに好き嫌いがあるので、レッスンを終わりにされる方もいらっしゃって仕方のない事だと私は思っています。ただ、私はピアノレッスンを終えてしまった後もそれまでレッスンで培った物が今後に生かせるようなレッスンを心掛けています。

「ピアノ頑張ってやってたわけじゃないけど、リエ先生が言ってたあの事は覚えているんだよね」と何かが心の中にプラスの要素として残っていて欲しいですし、「ピアノは辞めちゃったけど、最後に弾いたあの曲は今でも好き」と何年後かに話してもらえるように、教室を卒業する生徒さんとの時間は私も心に刻むように大切にしたいと思います。

入会したは良いけれど、退会の時は気まずくなりそうで嫌だなぁ。と習い事を始めるたびにどの保護者の方も心配される事だと思います。(私もそうです)が、私は自分の恩師がそうであるように、自分のもとで一緒に音楽を奏でた生徒さんの事を生涯忘れず皆さんの成功を願う一人でありたいと思っています。

そして、教室を卒業する前には1曲思い出の曲を一緒に仕上げたいですね♪(でも、みんな辞めないで頑張ってレッスン続けてね♪)(笑)

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ピアノを習っている子の特徴

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11月に入り、寒さが突然厳しくなりましたね。教室では、皆さんが寒さで肩に力が入ったり冷たい指で弾けないという事がないように、暖房をつけてのレッスンが始まっています。寒さに負けず楽しくレッスンを進めていきましょう♪

今回は、私の子供がお世話になっている歯科医師の先生のお話です。子供たちを連れて帰国してすぐから定期的な検診でお世話になっている先生ですが、色々なお話を進めていく中で私がピアノ教室をしている事をよく覚えていてくださり、前回の検診で先生がこんなお話をしてくださいました。「私はね、ピアノを習う事って本当に良いと思いますよ。私も兄弟もみんな子供時代にはピアノのレッスンに通って学校で伴奏をさせてもらったりもしました。ピアノが脳の発達に良い事は証明されていますしね。」「私は、歯科医をしていますから、長い期間お子さん達の成長を見ていくのですがピアノをやっているお子さん達は、どの子も優しいし、しっかりしているわね。本格的にピアノの道へ進むというのは大変な事だけれど、習い事の一つとしてピアノをされているお子さんはみんなとても良い子ですよ。」まさかこんな嬉しい言葉を子供の歯医者さんで聞けるとは思いもせず、私はとっても幸せな気持ちになりました。

続いて「何歳くらいのお子さんを教えていらっしゃるの?」と聞かれたので、今のピアノコースは3歳から、そして来年度からは2歳児さんの特別クラスを開講したいという事をお話したら「素晴らしいですね!2歳から良い音楽を感じて脳に刺激が与えられるのはとても良い事です!是非頑張ってくださいね。応援しています」と勇気をいただきました。先生のご兄弟は、みなさん子供時代にピアノを習われて皆さんお医者様なのだそうです。すごいですね。。

ピアノという習い事は少し特殊で、日頃の練習の積み重ねが無いとステップアップしにくい。という点でご家族のサポートがなくてはならない習い事の一つだと思います。レッスンの中では「お母さんに、指の形を注意されたよ」とか「ママが練習を聴いていてくれたの」という生徒さんの声もよく聞こえてきます。保護者の皆様には、お家でのピアノの時間作りを上手に工夫していただき本当に感謝しております。

楽しくチャレンジする気持ちを常にお子様に持ってもらいながら、技術も精神力も伸びるエンジェルトーンのレッスンであるよう、私も頑張らなきゃ!と気合いを入れなおしました♪

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楽譜を書くソフト

 

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前回の記事で、歴代の天才作曲家が手書きで残した楽譜の素晴らしさについてふれたの

で、今回はそんな楽譜にまつわる私のお話です。

大人の生徒さんの中には「この曲を弾きたいです」と言ってYouTubeの動画などを送ってくださる方もいます。私は動画を聞きながら生徒さんのレベルに合わせた楽譜を五線紙に書くのですが、そのたびに(手書きで汚くて申し訳ないなぁ・・・)という気持ちになる為、1音1音打ち込むタイプでも良いから無料の楽譜作成ソフトを試してみよう!と思い立ちダウンロードしてみましたが、大変です。。パソコン画面を凝視しすぎて姿勢が悪くなってしまいます(汗)というわけで・・・くじけました。

今、我が家の下の子供がピアノを弾きたいと言うようになったので、子供がお気に入りのテーマで弾きやすい簡単な連弾曲を作り一緒に弾いていますが、この楽譜も残しておきたいなぁ・・・と思いつつ4小節凝視して作ったところで、しばらく先に進みそうにはありません。というかもう見たくない。(笑)

来年度から始められたらいいなぁと考えている2歳3歳の子供を対象にしたリズムと音のドレミファレッスンのクラスでは、1年のコース終了のお祝いに一人ずつに合わせた曲を作って楽しいピアノレッスンへの幕開けへと導きたいと思っていますが、その時までにもうちょっと効率よく記譜出来るソフトを見つけたいものです。

ちなみに、誰かに曲を作って楽譜を書くときには気分を出すために(笑)万年筆を使います。ちょっと綺麗に書けて好きなのですが、一回間違えると全てが水の泡となるのでこの緊張感は本番のピアノ並みだったりします。

変な所で力を使いすぎないで、効率良く出来たら良いな・・と思う反面、「ピアノと一緒で、そう簡単にいかない所に魅力がある」とも思うリエ先生なのでした♪

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楽譜から景色を見よう

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今日は、レッスンをしていて生徒さんの言葉に思わず鳥肌が立つほどの嬉しい体験をしました!

小さい頃からピアノを始める子が多い中、少し学年が上がって「ピアノを始めたい!」とお母様と一緒に体験レッスンにいらっしゃった子で、ピアノ歴は1年と少しのフレッシュなピアニストさんのレッスン話です。

いつもレッスンでは、テキストを一つ一つ大切に弾いていくタイプの彼女はガリガリ弾く事を求めるのではなく、音の流れに一緒に漂うような無駄な力が入らない澄んだ音を鳴らします。もちろん始めて間もないので、技術的に難しい曲を弾くわけではないのですが心地よい音色は彼女の心の繊細さに繋がっているんだろうなぁ。。。と思いながらいつもレッスンをしていました。

お気に入りの歌を弾いてみたい。という彼女の希望を取り入れて前回から新しい曲を始め今日が2回目のレッスン。「お家ではリズムが分からなくなっちゃって弾けなかった」と言いながら一緒にレッスンを始めたのですが、歌に入る前の2小節の前奏について練習の合間に彼女に一言「ここの前奏は何を表している音だと思う?」すると「海」と即答で帰ってきました。まさに大正解の答えに私は大感動!!

この音への敏感な感性と創造力がこの子の持つ宝だ!!と思いました。大抵(私の子供時代も含めて)講師に「ここはどんな風に思う?」なんて聞かれると、答えに戸惑ってしまうものです。違ったら恥ずかしいし・・・とか、考えもしていなかった・・・という事もあるかもしれません。でも、音楽はただのドレミの並びじゃないです。それぞれの作曲家の魂が全ての音に刻まれているのですから、楽譜の中に景色が浮かび上がってきます。そんな景色をとらえる感性を育てるレッスンが私の一番求める所なので今日の彼女の即答には本当にびっくり。とても幸せな気持ちになりました。

今は、キーボードで音符を弾けばコンピューターソフトが楽譜を書いていくような便利な時代ですが、バッハやモーツァルトベートーヴェン達は今も世界中で演奏される膨大な曲数の楽譜を全て手書きで書いたんですよね。皆さん、楽譜を書く経験はあまりお持ちでないと思いますが、想像以上に大変です。私なんかは、大人になってから何曲かプレゼントで曲を書いたりしましたが、とにかく楽譜にするのが大変で大変で・・・本当に過去の大作曲家の皆様を尊敬するばかりです。

楽譜から、弾いた音から感じた景色。これはピアニストさんだけの大切な宝物です。自分の感性に自信を持ってその景色に音をのっけてあげてくださいね。

皆さんの素敵な演奏が本当に毎日の私の楽しみです。みんなありがとう♪

写真は、ベートーヴェン直筆の月光ソナタです

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曲の中にお気に入りのフレーズがありますか?

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芸術の秋、読書の秋、食欲の秋!と実りを感じる季節が到来ですね。教室の皆さんは、「遠足があったよ」と楽しい出来事を元気にお話してくれます。料理が苦手な私も子供のお弁当を頑張って作りました。大好きなおかずが詰まったお弁当は遠足一番のお楽しみで親の愛情を感じる時ですね。子供さん達の嬉しい気持ち、楽しい経験が豊かな響きへと繋がっていくようで、皆さんのピアノの音がとてもクリアに響くようになってきています。

さて今回は、小さなエンジェルトーンのピアニストさんの中に育つ音楽性をテーマに書く事にしました。

今、教室では小さなお子様もソルフェージュテキストを使って、ピアノレッスンの最後にドレミでメロディーを歌う時間を作っています。音感とともに、メロディーを感じる音楽性も身に付くよう選択したテキストなので、その曲にあった伴奏を私が即興で入れながら元気に歌っているのですが、ここ数回のレッスンの中で小さなレッスン生さんが新しい曲を歌うたびに「私はここの所が好き」と言って、楽譜の1フレーズを指さして教えてくれるのです。1週間お家で歌ってくる間に、お気に入りのメロディーが見つけられるようになったというのは、すごい事です。聴いたことのない知らない曲をゆっくりドレミで読むことから始まるわけですから、お気に入りのフレーズを見つけるまでに、音の流れを楽しむ音楽の心が育っている証です。

楽譜を見せられると、難しそうなところや苦手な所ばかりが気になってしまい消極的になったり、一本調子になりやすいものですが、そういう保守的な気持ちを押し込めるくらいの「音が好き!ここの部分が大好き!」という気持ちを膨らませてもらいたいと思っています。そして、これが豊かな音楽性やオリジナリティ溢れる演奏への第1歩です。

レッスンの中では、もちろん弾けない箇所の練習もしますが上手に出来ている所を沢山褒めて皆さんの「弾ける」気持ちを膨らませていきたいと日頃から心掛けています。お家でのおけいこの中でも、「ここの所が面白いね。」とか「きれいな音の場所だね」といった感じで小さな曲の中にもお気に入りの場所を見つけられるようにお声がけ頂けると、お子様は「ここはママが好きな所だから綺麗に!」と心を込めて弾くきっかけ作りになると思います。

心ここにあらず・・・ではなく「心ここにあり!!」のピアノや歌を楽しみましょう♪

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