愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

ペダルと靴

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今回は少し大きい生徒さんや大人の方の演奏で頻繁に使用するペダルのお話です。

のびやかな音や豊かな響きを出すのに欠かせないペダルですが、これがなかなか上手に使いこなすのは難しいです。通常皆さんがペダルの中でも一番よく使う右側のペダルは、使い始めると大抵ペダルの踏みすぎになる事が多く「踏みすぎで音が濁っているよ~!」という注意を出すことが多くなります。これは、私も小さい頃全く同じことをよく言われていたのでレッスン生の皆さんの気持ちがよ~く分かるのですが、ペダルを踏む事で音が伸び、その響きになれてしまうと今度はペダルのない響きがあまりにもストレートすぎて違和感を感じてしまうのです。そこから先はもうペダル無しの練習をしなくなり・・・音の変化や濁りにも鈍感になり・・・という悪循環の始まりです(泣)

幸い、教室のレッスン生でペダルを使う皆さんは、ペダルの踏み方に関するアドバイスをよく理解して上手に使えるのでレッスンで1~2回お話をして一緒に練習すると次のレッスンでは綺麗な響きが復活してとても嬉しくさせてくれます♪

そんなペダルでもう一つ注意しなくてはいけないのが、靴との相性です。本番が近くなったらお家での練習に本番で使用する靴を使ってペダルを踏んでみてください。踏み込み方が原因で踏むたびに「きゅっきゅっ」と音がなったり靴底がつるっと滑ってしまったりヒールのある靴で支える支点がフラフラしてしまってはペダルとの相性が悪いか踏み方が悪いかどちらかです。

私が中学の頃、夏休みに音大を目指す高校生を対象にした音楽夏季合宿に当時の恩師に連れられ出かけたことがありました。私は中学生だったので周りの受験を控えた高校生のピリピリした感じに戸惑いながら、聴音や視唱、楽典のテストなどを受けていましたが、その合宿の中で一番ピリピリしていたのが実技演奏でした。

大きなホールで合宿に参加している生徒たちが順番に全員弾いていき、講師陣から採点とアドバイスを受け合宿最終日には自分の志望校への合格率的なものまで判定されるといったものだったので、緊張感は合宿の間中あったように覚えています。

そんな実技演奏を順番に弾いていった時、一人の生徒さんが演奏するとなぜか「きゅ~きゅ~」っとペダルを踏むたびに音がするのです。お気楽中学生だった私はその音に吹き出しそうになってしまいましたが(笑)このペダルから出る音は大問題だったようで演奏が終わったら即座に音楽院の院長に「みんなが同じスリッパを履いて弾いているのに、君だけペダルを踏むたびに音がするのはどういう事かわかりますか?」と問いかけられていました。院長はその後全員に向かって「ペダルを踏むときに変な音がするのは踏み方に問題があります。踏んだ時におかしな音がすると分かった時点ですぐに踏み方を改良しなくてはいけません。自分から発している全ての音にもっと注意を払いなさい」と話されました。そうですよね。素敵な演奏中にきゅ~きゅ~音がしてはやっぱりダメなのです。

本番前には、ちゃんとステージ用の靴で練習をして靴とペダルの相性、そして踏み込み方をしっかり確認しておきましょう。もし、音がなってしまうようだったらレッスンの際に教えてくださいね。一緒に音のならない踏み方を練習しましょう。

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