愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

失敗は成功のもと!

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9月に入り、教室にはピアノレッスンに挑戦する新しいお友達が増えました。皆さんドキドキの面持ちで体験レッスンにいらっしゃいますが、帰りはニコニコ笑顔で教室を後にされるので、嬉しいです。

新しく入られたお友達は特にですが、レッスンで弾くときには「間違えないように弾かないと!」という気持ちが働き、一回目の演奏がお家の練習のように弾けないことがよくあると思います。これは私もいつも持っていた気持ちなのでとても良く分かります。私が今までレッスンを受けてきた先生の中には、大変厳しい先生もいらっしゃり、叱られたくない私はレッスン前日から憂鬱になりレッスンでは緊張というか恐怖との闘いで弾いていたこともありました(泣)

とは言え、その先生方の事が嫌いだったわけでは無いですよ。とても厳しい先生でしたが音楽に対する情熱や演奏への指導はとても適格で当時中学生だった私は怖いながらも尊敬していました。当時のレッスンを毎回録音していたカセットテープは今でも大切にとってあります。

レッスンを受けている当時の私には、先生はとにかく怒っているようにしか感じないくらい怖かったですが、今実際自分がレッスンをする立場になって思うと「上手に弾かせてあげたい!」という気持ちの現れだったのだと思います。レッスン生は一人ひとり全てがとても可愛い教え子ですからね♪

なので、レッスンでは萎縮することなく思いっきり音を鳴らしてください。ピアノは正直なので音を聴くと「今日は気分がのってないな。」とか「自信なさそうだな。」とか皆さんの心が見えてきます。皆さんの奏でる音を聴きながら私はその日のレッスン内容を組み立てていきますが、「間違えたからダメ!」なんてミスを数えたりは全然していません。一緒に上手になるためにレッスンに来ているのですから楽しく弾いてくれると嬉しいです。

レッスンの中ではもちろん、ピアノ演奏が少しでも美しく輝く音楽になるように!との気持ちを込めて進めていますが、それと同じくらいレッスン室で過ごす時間の中で創造力、集中力、思いやり、ユーモアを身につけて欲しいと思っています。その為に40分のレッスンがいつも時間との闘いになってしまうほどよく喋ってしまうのですが・・・(汗)

取り組んでいる1曲、1曲に違う時代背景があり、作曲家の激動の人生があり、そんな中で1つのメロディーが生まれてくるのです。ただ楽譜に印刷されている音符を弾くだけのレッスンはしません。創造力をめいっぱい働かせて膨れ上がる音楽を皆さんと一緒に作っていく教室でありたいと思っています。色んな弾き方を試してみましょう!失敗しながら上達していった方が味のある天使の音が響きますよ♪

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夏の思い出~再会~

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8月もついに終盤ですね。長く暑い今年の夏も、終わってしまうのかなぁと思うと少し寂しいような気もします。帰国して二度目の夏、今年は特別な夏になりました。というのも、私がプラハで教えていた日本人生徒さんのお母様方がお時間を作って犬山まで会いに来てくださったからです!

チェコで過ごした10年ほどの間に、私は色々な国の生徒さんのレッスンをしてきましたが、日本から赴任されているご家族のレッスンも沢山受け持ち、子供から大人まで日本各地の皆さんとの素敵な出会いがありました。

毎週のレッスンや、発表会を共に乗り越えた生徒の皆さんからは、日本へご帰国された後も毎年、クリスマスカードや年賀状などが届き、レッスンをしていた当時は幼稚園に通っていた子やぴかぴかの1年生だった子が、高校生・大学生へと成長・活躍している様子が綴られています。昔を懐かしく思い出しながら生徒さんの成長を思う時間は指導者にとって、とても幸せな時間♪レッスンを終えても、教えた生徒さん達は変わらずとても大切な存在に変わりないんですよね♪

今回は、そんな沢山の歴代生徒さんの中でもちょうど私の人生の転機「妊娠・出産」の頃に私を支えてくださった先輩お母様方が、岡山・京都からはるばるお越しくださいました。お会いするのは4年ぶり。しかも、日本で会うのは初めてで何だか不思議な感じでしたが、はつらつとしたご様子と、「今でも先生に教えてもらった曲は弾けますよ~」と言うお言葉、4年でぐんと成長されたちびっ子生徒さん達の写真も見せていただき、改めて時の経過を感じました。いずれ、各地に散らばる教え子の皆さんに会いに行けたらいいなぁ・・・と思います。

学生時代から始めたピアノ指導、一番初めの生徒は甥っ子当時3才。今は立派な社会人!今でも会うと「里枝ちゃんにピアノ教えてもらって、音符カードとかやったよね。覚えてるよ」なんて言葉をかけてくれます。ピアノのレッスンを通して、何かプラスの輝きを皆さんの心に残せるリエ先生でいなきゃ!と喝を入れてエンジェルトーンのレッスン生の皆さんとの時間を十分に奏でていきたいと思います♪

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絶対音感を自然に育てる

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日中はまだまだ暑いですが、夜には虫の声が秋の訪れを感じさせるようになりました。あっという間に毎日が過ぎていきますね。

今回は、音感トレーニングについてのお話です。もう随分前ですが、絶対音感という言葉がとても話題になり、教室にも絶対音感の習得を期待してピアノを始めるお子様がいらっしゃいます。この絶対音感、音楽の道へ進むには試験で「聴音」というピアノの音(旋律、2声、4声)を聴いて楽譜に書き取る課題があるため必須になってきます。そうでなくても、絶対音感が備わっていると、自分のお気に入りの曲を音を聴いただけで弾けるようになる為とても便利ですし、周りの人からもビックリされます(笑)

エンジェルトーンで初めてピアノにふれたレッスン生の皆さんには、出来るだけこの絶対音感を自然に習得してもらいたいと導入時から音感トレーニングを取り入れてレッスンしています。初めは簡単な音遊びがいつの間にか、テレビから聞こえる簡単なフレーズをドレミで口ずさんで、いつの間にか知っている曲をピアノで弾きだす。という風に無理を感じさせることなくあくまでも自然に音感を付ける事を大切にしているので、「いつの間に!?」と皆さんが嬉しい驚きを感じていただけるよう秘かに、小さな導入のお子様たちの未知なる力を伸ばしていきたいと思っています。

音感育成に大切なのは、何といっても音への集中力です。楽譜に載っている音符をただただ真っすぐに読んでしまうと頭に残りません。ピョコピョコ上に下にと動き回る音をしっかり意識する事が音感にも音楽性にも繋がる音楽の大切な第一歩。

音感教育は小さい頃が肝心とは言われていますが、小学校低学年くらいまでのお子様には音楽性を育む一環として音感トレーニングも取り入れていきます。

我が家の娘(年長)はピアノを始めて1年4か月となりましたが、初めはコマーシャルで流れる簡単なフレーズ(牛丼屋さんとか・・・)から弾き始めるようになり、好きなテレビ番組の主題歌のサビの部分を弾き、先日はレッスン生の一人が弾いていた曲を気に入ったようで、突然弾きだしました。それが上の動画です。なかなか力がついてきたなぁ。と我ながら感心しました。

音を聴くことが出来れば、今度は作る事が出来るようになり、音楽の道は新たに広がります。楽譜に忠実に弾くクラシックも、音感を頼りに弾くポピュラーメロディーどちらも楽しめるような幅広いピアノを皆さんと楽しんでいきたいですね♪

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夏の自由研究♪今年のRie先生は・・・

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お盆休み、皆さんご家族で楽しく過ごしていらっしゃいますか?楽しい気持ち、嬉しい気持ち、もちろん悲しみなどもですが心の動きは演奏する音に深みを与えるとっても大切な要素です。沢山素敵な夏の思い出を作ってくださいね♪

私は、先日久しぶりに1日レッスン無しの休日があり子供たちとのんびりプールに入って遊びました♪中学時代水泳部で真っ黒になって泳いでいた頃から随分と時が経ちプールでのびのび泳ぐ事もず~っと無いままですが、小さなプールでも水着で入ると随分テンションが上がってみんなで大はしゃぎでした。

そして、夏と言えば自由研究!というわけで私もこの夏二つのテーマを掲げて取り組んでいることがありますよ♪1つ目は「入園前のちびっこを対象にしたリズムと歌のプレピアノレッスン」2つ目は「新しく導入を考えているテキスト全12巻の構造予習」2つ目にはなかなか取り掛かれていませんが(汗)一つ目のちびっ子向けレッスンに関しては我が家にまさにちびっ子がいるので実践に取り組んでいます。もともと、プラハ滞在のころから子供たちにはピアノの音に合わせて踊って歌ってゲームをしたりとやっていた事もあり、リズム感や音感などは随分と発達しています。音楽を率直にとらえる能力を身につけられるとピアノだけでなくダンスや歌、絶対音感などもかなり鍛えられますし、心のバランスもとりやすいのではないでしょうか。

リトミックの要素を取り入れつつ、クラシック名曲にふれ、さらに音から音符、鍵盤まで繋がるタイプのレッスンスタイルを見つけたいと春から策案していたので、ご挨拶のお歌、お返事のお歌、鍵盤遊びのお歌などを作曲して子供たちと一緒に歌いながらレッスンに導入してみたところ、ノリノリで音遊びが出来ています。小さいお子様のプレピアノコースは早くても来春以降になりますが、お子様とパパママが一緒に音楽の扉を開けるきっかけ作りが出来るといいなぁ・・・と思い夏の自由研究頑張っています!

2つ目のテキスト研究については、もう少し勉強してからご報告することにします~♪

素敵な夏をお過ごしください

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曲の骨格を見つけて演奏しましょう

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夏真っ盛り。暑いですね。去年も夏を過ごしたはずなのに今年の夏はとても体にこたえ、夜子供を寝かせようと横になると一緒になって寝てしまう私。なかなかブログを書くに至らず書きたいブログテーマのメモ書きだけが手帳にどんどん書き留められていく日々です。プラハの夏は暑いといっても全く種類の違う暑さですし、これほどの気温も湿度も無いので、私の体はすっかりプラハの快適な夏に甘やかされていたようです(笑)

7月から参加させて頂いているオペラ伴奏ピアニストとしてのお仕事も来年2月の本番に向け、練習が続いています。貧しい村百姓の悲劇をテーマにした新作オペラで夏の間に歌えるようにして秋からは舞台演出を含めた練習が控えているとあり、ご指導の先生方も参加される合唱団の皆さんにもとても熱が入っています。

私も舞台稽古用にどこからでも弾けれるようにとの指示が出ているため、1時間少しあるオペラ全曲をソリストパート、合唱パート含め頭に入れられるようにと頑張っています!ただ、少し現代的な響きや全体的に暗い曲揃いの為か?我が家の子供がこの曲を嫌い子供たちが起きている間は練習出来ないという思いがけない壁にぶつかっているんですよ(汗)教室のレッスン生の中にペットのワンちゃんがピアノの音嫌いで、犬の散歩中に練習している。とお話してくれた子がいましたが、その子の大変さが少しわかったような気がしました♪

さて、そんなオペラ伴奏なのですがオペラの伴奏譜は本来オーケストラで演奏する物をピアノ用に編曲してあるため、手の届かない音域が平気で書いてあります。「これを弾くには手が3本いるなぁ・・・」と思いながらも、無意識に「全部の音を弾かなくては!」という気持ちが働きしばらく苦しんでいました。そんな気持ちで何かヒントはないかと探していたらオペラ伴奏に関する論文を見つけて気持ちがとても軽くなりました。そこには、「オペラのピアノで大切な事は楽譜をそのまま弾く事ではなく、歌い手が歌いやすいように曲の骨格となる部分を強調してピアニスト自らがアレンジしていくこと」といった内容が細かく書かれていました。

レッスンでは、生徒さんが弾きやすく演奏できるように「曲の骨組みをしっかり演奏できれば、音を多少省いても大丈夫!」とやっているのに、自分の事となると、すっかり見えなくなっていたんだ~!と笑ってしまいました。

特に伴奏は、歌い手ファーストでないといけませんからピアノ譜にかじりついているのではなくて、歌い手のプラスとなるピアノになるよう新しい気持ちで楽譜と向き合い練習しよう♪と思ったのでした。う~ん。。。もっと人生経験を積んでどんな時でも冷静に物事を見られる余裕を身につけたいものです。

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勇気をくれる私の愛読書

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蒸し暑い夏日が続いていますね。レッスン生の皆さんの中には夏休みに入り「宿題が沢山で大変!」と小学生ならではの悩みを聞かせてくれる子もいます。そんな中でも一番困る宿題は読書感想文のようです。これ、私もとっても苦手でした。本を読む事は大好きで沢山の本を読むのですが感想を文章にして書く事は普通の作文より難しいですね。レッスン生の皆さんと話しているとそんな子供時代の気持ちがよみがえってきてとても楽しいです♪というわけで、今回は私の愛読書について書いてみます。

しばらく日本を離れていたので日本語の本を読む事もかなり減ってしまったこの10数年ですが、一冊だけ私がずっと(今も)カバンに入れてお守りのように持ち歩く愛読書があります。それは「ベートーヴェンの生涯」ロマン・ロラン著の文庫です。私がベートーヴェンを大好きなことはブログでも度々書いていますが、それは単に彼の音楽が好きというだけではなくて、生きる姿勢、考えがとても素敵だからです。

学校の音楽室にあるベートーヴェンの気難しそうで鋭い眼の肖像は きっと皆さんの記憶にかなり色濃く残っていると思います。あの肖像のおかげで「ベートーヴェンはダダダダーンの運命を作ったいつも怒っている人」というイメージがついてしまっている気がするのですが、思い返してみると、あれほどインパクトある表情の肖像画は他にはあまりいないと思いませんか?バッハもモーツァルトシューベルトショパンも、みんな穏やかによそ行き顔でモデルになっていますよね。でも、ベートーヴェン肖像画の中からも溢れ出るほどに苦悩を胸に抱えながらも必死で生きた人だったのだと思います。でも、その苦悩があったからこそ 優しさや愛情がとても深かった人なのです。

本の中には、ベートーヴェンの生涯、手紙、遺書、思想断片、手書きの楽譜や文字が掲載されており、彼の壮絶な人生、苦しみとの葛藤、愛する人への気持ち、死を前にした時など薄い一冊ですがとても凝縮されたベートーヴェンの本質が描かれています。興味の沸いた方は一度読んでみてくださいね。

ピアノを通して何百年も前に生きた人と繋がりあえる事は1つの奇跡だと思います。楽譜に残されたメッセージや作曲家の背景を一緒に読み取り奏する事で生まれる独自の音楽を皆さんには体験してもらいたいです。

本の中にはこんな一節があります「ベートーヴェンはピアニストとしては正確ではなく、指の使い方もときどき誤っており、音質がぞんざいであった。しかし彼が弾くのを聴いていると演奏家の事なぞ誰も考えはしなかった。人は、ベートーヴェンの両手がとにかくそのやり方で最善に表現しようと努めたところの思想によってまったく心を奪われてしまうのだった。」

テクニックや音色はもちろん大切だけれど、それよりもハートが一番大切なんですね♪

ベートーヴェン先生に感謝をし今日も愛読書をカバンに潜めて頑張ります!

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恩師とのつながり

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梅雨も明け、夏の暑さも本番!レッスン室からもセミの声が大音量で聞こえてきます。チェコではセミの声を聞く事はなかったので、帰国して2度目のセミの大合唱に朝からビックリです。皆さん、夏バテや夏風邪には気を付けてくださいね。

先日、プラハの恩師にピアノ指導の中で使う教材についてアドバイスを頂きたく連絡をしました。師とはプラハ音楽院の入試で初めて出会い、その際受けたレッスンで素敵なお人柄と音楽の方向性に惹かれ、合格が決定してすぐ直接指導をお願いした尊敬、理想とする教授・ピアニストです。

教室を始めて1年を過ぎ、少しずつレッスン生の皆さんにも力がついてきたので、日本のピアノ教室でよく使われている教材ではない方向性からの曲集や教材を使って、新鮮な響きや音楽にふれられるような物を探している旨を伝えると、とても沢山の曲集や作曲家についてアドバイスをいただきました。そして、驚いたことに師が音楽院での講義の為に執筆されたピアノ教授法の原稿を送っていただき指導についての全般を勉強できる素晴らしいきっかけを手に入れる事ができました。

教授から教えて頂いたこと、感じ取ったことは今の私のレッスンの基礎になっています。テクニックだけで音楽性がついてこない演奏ではなく、イキイキとのびのびとした個性が溢れる演奏が出来る皆さんへと導いていければ、音楽の世界はどんどん広がっていくと思います。

いずれ、教室の生徒さんを連れてプラハの教授のもとへ紹介出来るような日が来るといいなぁ・・・と夢を描きながら今週も元気にレッスンを進めていこうと思います♪

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