愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

信じて演奏すること

f:id:angeltone:20160717004800j:plain

先日、朝のテレビを見ていた時に歌手の小田和正さんがインタビューで出演されていました。そこでお話された言葉が印象的でした。

「ステージの1時間前なのに全然声が出ない時があるんですよ。他にも、リハーサルの時にはどうしても上手く歌えない部分があったりする。それでも、実際コンサートステージに上がると声が出て歌えるんです。その秘密は、信じる事。絶対に歌える!っていう思いが歌に繋がる。」といった内容でした。数々のヒット曲を送り出してきた偉大な歌手にもやっぱりプレッシャーがあり、その恐怖に打ち勝つ方法は信じる事なんだなぁと思いつつ、飾らずにお話される小田さんの笑顔が素敵だな・・・と見入っていました。

クラシックの演奏会では、ステージに上がりピアノの前に座ると聴衆は見事なまでに静まります。この静けさがあるからこそ、集中して演奏に取り組めるのですが、ちょっと集中の糸が切れた瞬間から心や頭の中を徐々に占領してくるのが「えっと・・・次は何の音だっけ?」とか「間違えたらどうしよう?」という弱気な自分の声です。この弱気の渦に巻き込まれると、大抵ミスタッチが始まり、最悪どこかで止まってしまう・・・という結果に終わります。

誰だって失敗は怖いし、1回限りのステージでの演奏へのプレッシャーはあるのです。有名な演奏家であっても同じ。あるピアニストは本番へのプレッシャーから逃れるためにお酒に頼るようになりそれが次第に度を超えて、ピアニスト人生を終えなくてはいけなくなった人もいます。未熟な私もステージでの演奏には最高の集中で臨みます。だから、今ピアノを習っているレッスン生の皆さんがステージでガチガチに緊張してしまうのは至ってふつうの事なんですよね。

ただ、大切な事は「ステージに向けて練習してきた自分と時間を信じる」という事。苦手な部分もあるけれど、それでもステージに向けて毎日コツコツと練習を積み重ねた時間は本物です。ステージに出る前、出ている間、「弾けないかも」なんて絶対に思わないで「弾ける弾ける弾ける」とにっこり自分に言い聞かせて演奏を楽しんでください。

奏者が演奏を楽しんでこそ、聴衆にその喜びが伝わりますからね。教室のレッスンでは、まず曲を楽しんで弾く事、そしてプレッシャーに負けない強い精神面が備われば・・・との思いから、生徒さんに色々な自分の体験談もお話しています。そんな中で弱気な心を跳ね返すような力をつける要素を皆さんが見つけてくださるとうれしいです。

 

angeltone-piano.com