愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

ピアノ初心者のお家での練習法 

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教室には、小学校就学前の園児の皆さんも多く通ってくださっています。男の子も女の子も、ピアノをやってみたい!というご自身の希望でレッスンに連れてきてもらっている子たちが大半ですので、教室での40分のレッスンも皆さん頑張ってピアノを弾いたりソルフェージュをしたり、音感トレーニングをしたりで楽しく時間を過ごしていますが、中にはピアノの練習に苦戦している子もいます。小さいので、弾けないことに無力感を感じてしまわないようレッスンも慎重に進めていくのですが、お家でのおけいこ法を少し変えることで実力アップにつながる点も多くあると思うので、お家でのおけいこで悩まれているお母様がたのご参考になれば・・・と書いてみることにしました。

★楽器・・・ピアノのおけいこを始めるのであれば、やはりお家で練習するための楽器が必要不可欠です。グランドピアノやアップライトピアノがもともとご自宅にあれば申し分ないですが、生活環境によっては本物の楽器を置くことが大変ですね。今は電子ピアノでも随分と良くなっているのでピアノの鍵盤のタッチに似せて作られているものを用意することが望ましいです。キーボードではピアノの鍵盤のタッチとはまるで違うので家とレッスン室での指の負担に大きな差が出来てなかなか基礎作りが出来ません。

★時間・・・小学校くらいになれば、ある程度お子様が自分で練習の時間を決めて取り組むことが出来ると思いますが、就学前の小さなお子様には登園前の15分~20分もしくは帰ってきたらすぐ練習、など毎日の決まった時間に弾くお約束を作って練習する方が良いようです。いくらピアノが大好きな子でも、ピアノはだんだん難しくなるので「今日は面倒だな」という気持ちが出てきてしまうこともあります。そんな時にも、おけいこの時間が決まっていれば、子供たちは日課として頑張り続けられます。特に、お勧めは登園前。朝の忙しい時間ではあるのですが・・・集中して出来ますし、園への出発時間があるのでだらだらしないでおけいこが出来、朝から楽譜を読み、指先を動かすことで頭もしっかり目覚めます!!

★集中力が持つ時間内で・・・ピアノはただピアノの前に座っていても上手になりません。ぼーっとイヤイヤ弾いていても、よそ事を考えて弾いていても上達しないのです。「弾こう」という意思がなくなってしまうといくら1時間座って練習しても身に付きませんから、「これが弾けなきゃ終わっちゃダメ!!」という言葉は出してはいけません。

★怒りをこらえて隣で応援・・・小さなお子様は本当にピュアな心を持った天使たちです。パパやママが大好きで、いつもパパママからの笑顔を待っています。だから、なかなか弾けなくて「キーッ!!」となりそうになっても「出来るよ!ママも一緒に弾いてみようかな」なんて言いながら一緒に座って課題を乗り越えてほしいと思います。私も娘のピアノを聞いていると時々キーッとなるのですが、怒りを歌声に変えて出来るだけ子供に楽しい気持ちで弾いてもらえるよう毎回気を付けています。(もちろん注意を聞いていないときはしかりますけどね♪)

★譜読みは歌って・・・小さなお子様の導入教材はお家の方がすぐに理解できる程度の楽譜です。一緒にお家で練習の前に弾く曲をドレミで歌って親近感を持たせてあげましょう。曲の音程イメージが頭に残るとその実現に向けて音を次々に出せるようになってきます。お家のかたが読んで歌ってあげられる期間など本当にわずかな間です。思い出作りの一つと思ってお子様と歌う時間を作ってください。

★椅子の高さ・・・ピアノを弾くうえでの姿勢が大切なのはもちろんですが、そこで重要なのが椅子の高さです。小さなお子様は指の発達段階なので体に余分な負担がかからないように、肩から自然に手をおろした位置に鍵盤がくるように椅子を調整してください。出来るだけ高めに調節するといいです。そして、足元は足がぶらぶらすると安定しないので踏み台か何かを用意して足がしっかりついている状態にしてください。

★毎日目標を決めて・・・一週間の課題すべてを毎日するのは大変です。毎日「今日はこの右手がきれいに聞こえるように試してみよう」「明日は左手だけ練習してみよう」と明確な目標を持って(目標は到達できる程度の優しいレベルで)毎日少しずつパワーアップしていきましょう。

★涙が出たら弾かない・・・「弾けない事を怒られて泣いて練習した」という子もいると思うのですが、私は基本的に涙が出ている子にはおけいこを中断します。今まで沢山のお子様レッスンをしてきて、私のレッスン中に泣いてしまった子は国内でも海外でも一人もいませんが、娘の練習中に注意を聞いていないのでしかって泣いたときには涙が止まるまでピアノは弾きません。これは、ピアノと悲しい思いが重ならないようにする為と、その練習に効果がないと思うからです。子供は立ち直りも早いので、数分後には気持ちを切り替えられます。それからもう一度集中して弾いた方が、泣きながら練習するより効果があります。(もちろん「弾けない事が悔しい!!」と悔し涙を流して頑張る子の涙は別ですよ。そんな風に燃えている子には、どんどん弾かせてあげてください←小さい頃の私がこれでした)

こうして挙げてみると、ちびっこの練習で大切なのはピアノの練習法というより周りの環境だったり、サポートする側の心構えのほうが大きいのかもしれません。お忙しく過ごされている中で新たにおけいこの時間を作るのは大変ですが、どうかお家での楽しいおけいこが実現するよう、お試しください。

おまけ・・・私は両親が働いていたので夜、家でのピアノのおけいこを母は私から斜め後ろの椅子に座り応援してくれていました。ピアノを弾きながら「何も言ってくれないなぁ」と思い母を見ると、椅子に座り上の絵のようにコックリコックリ寝ていましたがそれでも練習に付き添ってくれた母の存在を嬉しく思った記憶がずっとあります。皆様のお子様にも、お家の方との心温まる時間がピアノのおけいこを通じて生まれることを期待しています。

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