ウィーンの思い出で終わってしまった前回に続き、今回こそプラハの音楽散歩です。
私が初めてプラハを歩いた頃の第一印象は、冬の寒い時期であったことも重なって「暗い街だなぁ」というものでした。きらびやかなウィーンの雰囲気に慣れていたから余計にそう感じたのでしょうが、当時のプラハには街中にひざまづいてお金を乞う人がいたり、外国人にあまり友好的でない人が多かった気がします。
そんなプラハに一人乗り込み、生活を始めた私の楽しみは演奏会めぐり。教授が門下生の演奏会をよく開く方だったので、演奏会の練習に追われながらも週に2~3回は演奏会へ通いました。
Narodni divadlo・・・チェコ国民から愛される国民劇場。毎日オペラやバレエ、お芝居が見られます。市内にはもう一つオペラ座がありますが、こちらの国民劇場はチェコの作曲家のオペラが頻繁に見られ、年に2回だけ!祝日にスメタナのオペラ「リブシェ」が公演されます。チェコの有名作曲家はスメタナ、ドヴォルジャーク、ヤナーチェクがいますが、スメタナの作品はオペラ初心者にも聴きやすいものが多くてお勧め🎶
Stavovske divadlo・・・こちらもオペラやお芝居がほぼ毎日公演。ここでモーツァルトが「ドン・ジョバンニ」を初演したこともあり、この劇場の前ではいつも世界中の観光客がガイドさんの話を聞いている姿を見ます。映画「アマデウス」はプラハで撮影されたのですがオペラの撮影はこの劇場で行われたと聞いたことがあります。
Rudolfinum・・・留学先であったプラハ音楽院のすぐ近くにあるチェコフィルの拠点。大ホールはドヴォルジャークホールでスメタナホールに並ぶプラハの代表的なホールです。有名演奏家がよくコンサートをするので国民劇場より高級感あふれているかな。
Obecni dum・・・有名なスメタナホールがありプラハの春ではここでも沢山の世界的演奏家のコンサートが開催される。立派なホールだけれど客席に段がないのでちょっと見にくい。のだめカンタービレでは、ここでのだめちゃんがコンサートをしていましたね。プラハの私の住居から歩いてすぐの所だったので、ここは散歩道でしたがいつも観光客がいっぱい&チェコのセレブがいたりもします。
上記のプラハで代表的なホールにいつも通って現地の演奏を聴いていましたが、そのほかにも市内には沢山のホールがあり、教えていた生徒さんの発表会ではクレメンティヌムの鏡のホール、現地の合唱団の演奏会の伴奏ピアニストとして国民劇場、コンチェルトはヴァルトシュタイン宮殿のコンサートホール等、思い出深いホールは他にも沢山あります。モーツアルトがオルガンを弾いたといわれる教会もありますよ。
そして、私が散歩中に偶然見つけたハッピースポットは、有名なモルダウ川にかかるチャールズブリッジのすぐそば、偶然気の向くままに歩いていた脇道に見つけた小道にあったひとつの建物。なんと!入口に「この建物にベートーヴェンが住んでいました」というもの。ベートーヴェンを愛する私は、勝手に運命を感じてその建物にすっかり魅了されていました。あれから何年かたって訪れたときには「ベートーヴェンハウス」っていう名前の旗が出ていたので今は少し有名になってきたかもしれないけれど、当時の私のチェコガイドブックには載っていなかったのでうれしかったなぁ。
書き出したら簡単にはまとめられなかった。。。やっぱり12年も住んでいたので書ききれませんでした。テーマの写真は、母になってからも毎日見ていたObecni dumの外観写真です♪