愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

届く言葉でレッスンをするということ

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あっという間に12月。今年最後の1カ月が納得できる日々となるように!気合いを入れて1日からブログ張り切って更新です。教室に通われる生徒さんのお母さま方からも「ブログを参考に家で試しています」「いつも楽しみにしています」というお言葉をいただいているので、ブログを書く時にはかなり集中して言葉を選びながら書いているんです(これでも・・笑)

そして、今月第1回目のブログテーマはそんな言葉についてです。日常のコミュニケーション手段の大半を占めている言葉。自分では分かって使っているつもりでも届いていない事って結構頻繁にあるのかもしれません。

先日、娘が本番のステージを踏んできた日の出来事です。出場者の中でも最後から2番目で演奏した娘は他の出演者さんの様子を見ながら出番を待っていたようで、自分の出番を終えてすぐに私にこんな事を尋ねてきました。

「ねぇママ、真珠がはじける音って何?真珠がはじけたらバチンって音がするだけでしょ?」

自分の演奏についてよりも聞きたくなる疑問を持っていたことにビックリしましたが、ステージ裏の様子を私も隅で見ていたので娘の疑問の出どころが何となく分かり「あぁ、どこかの先生がそうやってアドバイスしていたの?」と聞くとその通りでした。

「そうなの!ささ~っと女の子の隣にやってきて、【○○ちゃん、真珠のはじけるような音を出すのよ。きれいに!】って何回も言ってたんだよ。でも意味が分からない」と。。。

より良い音を出すためにその様子を何かに例えて演奏への手がかりになるように私もいつもレッスンでお話をします。空だったり花だったり水だったりもしくは気持ちや物語だったりもします。いろんな例えを出して、その中から生徒さんが「なるほど~!」と納得できるまで話す努力をしていますが、やっぱり大人と子供とでは想像力に差が出てきてしまいますよね。要注意点だと思いました。

小さなお子様のレッスンでは、題名をもとに曲想もイメージしやすいテーマでお話をしていますが、中級程度の力をつけられた生徒さんや大人のピアノレッスン生の方、コンクール・演奏会を控えている生徒さん達とは、より深く曲が心に染み入るようにその場面ごとに作曲家の心情やドラマ仕立ての脚本つきでお話をすることがよくあります。

「ここではきっと失恋しちゃったんだねぇ」とか「宮殿の庭を歩く恋人の後ろ姿が感じられますよ」などなど(笑)音を弾いているとふわぁっと広がってくる景色を一緒に言葉にしながら求める音へのイメージを固めてもらうと、演奏の音って本当に変わってきます。そんな時には「あっ!ちゃんと伝わった!」と思い嬉しいですし、なんだか納得していない様子の時にはまた違う角度からお話をする。そんな試行錯誤の毎日ですが、毎回のレッスンが本当に楽しいです。

先日大人ピアノの生徒さんから「私は先生のおかげで激変しました。素敵なところに連れて行ってもらえてありがとう。」という最高級のお言葉をいただきました。

入門レベルから始められた方ですが、沢山の可愛いピアノ作品を紐解きながら「この音には○○な気持ちがこもっていますよね」とか「少しずつ天への道が開ける様子」などとお話して私の演奏を聴いてもらい一緒に弾いて・・・と続けられるうちに本当に色豊かな演奏をされるようになりました。ピュアな心を持ち続ける事が音楽と仲良しでいる一番の秘訣だな。と思わずにはいられません。

エンジェルトーンの皆さんには、技巧的な弾き方よりも情緒がそれ以上に盛り込まれた音楽を大切に進めてほしいなぁと思います。そして、そのためのイメージの引き出しを私もいっぱい用意しておきますね☆

写真はプラハクレメンティヌムバロック式図書館。こんなに頭の弾き出し作れるかな?(笑)

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