愛知県犬山市のピアノ教室☆エンジェルトーン blog

愛知県犬山市のピアノ教室 「エンジェルトーン」講師Rieのブログ ピアノ練習法、レッスン法、ピアノ講師の選び方や生徒さんの記録

自由にピアノレッスンを楽しんだ生徒 vol.1 パトリシア

日本でおけいこ事のピアノというと、生徒さんと講師の間には少し緊張の糸が張っているように感じます。それは、日本人の人を重んじるという姿勢の表れで素晴らしい事だと思います。

一方、プラハで私がレッスンをしてきた外国の子供たちはレッスンをすっかり自分色に染めて時間を過ごしていました。音楽を楽しむスタイルとしてこんなレッスンの形もありますよ♪という思いをこめてご紹介します。

パトリシアは、チェコ人の女の子。ピアノ経験もある当時小学校の4年生くらいでした。彼女にとって日本人と接する機会など今までなかったのでドキドキしたとは思うのですが、ちょっと話をしてすぐに意気投合「Rie」と気軽に私を呼んでいました。

レッスンには以前の先生で使っていたピアノ楽譜を持ってきたのでそれを継続して続けていきましたが、練習曲ばかりで楽しめない。そこで私が一言

「パトリシア、最近何か好きなものある?映画とかテレビとか・・・」すると即答で

ハリーポッター」と。

「おぉ!あれおもしろいね!」と言って私がハリーポッターのメロディーを即興すると彼女の目はキラキラ!

「Rie!私も弾きたい!」

それからパトリシアとの名曲レパートリーが幕を開けました。

さっそく私は彼女のレベルで弾けそうにアレンジしたハリーポッターを楽譜に書いてレッスンへ持っていき、感激した彼女は猛烈に練習をするようになったのです。

何か用事でレッスンに来られないときには、自ら電話もしてきて「Rie,今日はレッスンをお休みするけれどハリーポッターはもう弾けるわ!」と自信満々。

次のレッスンでは、ペダルもつけて見事ハリーポッターのテーマを弾いたのでした。

その後、ロマンチックな彼女は「タイタニックのテーマ」に挑戦。これは私も大好きなので一緒に映画の場面を話して盛り上がりながら手書きの楽譜でレッスンを進めていくなかで、いつも私のレッスン室から聴こえてくるピアノ曲に興味を示してレッスン室を覗く人がどんどん増えました。

音楽教室の主催からも「Rie,あなたのレッスンすごい人気よ。講師としても評判良いわ」と仰っていただきチェコ人の中でたった一人の外国人講師として不安もあった私でしたがパトリシアがその突破口を見つけてくれたと感謝しています。

私の帰国が決まり最後のレッスン日。パトリシアはすっかり落胆の表情で

「これからピアノは他の先生でレッスンしたくない。」と言っていましたが、最後の時間を彼女のお友達も交えて楽しく過ごした後、お迎えにきたお母さんに向かって大声で

「ママ、Rieは世界一のピアノの先生よ!」と言ってくれたことをとても嬉しく思い出します。

外国人という壁、大人と子供という壁も音楽が簡単に乗り越えさせて私とパトリシアを友情で結んでくれたのだと思います。

今頃何をしているのかな・・・

パトリシアの幸せを願って。。。

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